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2009-11-21

スイスアルプス、カナパン、伯父さんの手、歌う息子、カフカと同じ闇

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ヘギの伯父さんは約170人が住む村に住んでいて、その村は標高1300mくらいのところにある。伯父さんは、さらにその村からさらに上へ登った標高1800mのところに小さな山小屋と牛舎小屋を所有していて、春夏は牛たちをその標高1800mの牛舎小屋へ移動させてその山小屋で過ごすらしい。
その山小屋をたまに私たちに貸してくれる。その場所は本当に静かで、伯父さんのように放牧業を営んでる人たちの山小屋だけが点々と存在している。

この時期は牛もみんな下山して村の牛舎小屋、点々としていた山小屋にも誰もいない。
5日間、どこを見渡してもわたしとヘギとカイトしかいなかった。

 
いろんなスタイルの旅行があるけど、見渡す限り誰も見つけられないくらい静寂とした自然の中で数日過ごすことが一番の贅沢な旅行と感じるようになったのはやっぱりこの山小屋を知ってから、この伯父さんの土地にお邪魔させてもらうようになってから。
だからこの伯父さんの山小屋には私はとても思い入れがある。


 
newmoon 新月だった。久しぶりに満点の星と天の川を観察した。

この小屋での夜、最後に明かりを消すと本当の闇の世界だった。
目を開けても、目を閉じても同じ闇だった。
眠りにつくまで目を開けてるのか閉じてるのかわからなかった。

こんなところまで来なきゃ、本当の闇を感じる事ができないのだから。
どうやら、心の本質を知る過程で、自分探しの過程でも、この闇と向き合わずには世界を知る事ができないことを切実に考えてしまう。『海辺のカフカ』でカフカが体験した同じ闇、大島さんはこの闇を見るためだけに森のはなれ小屋に泊まることを思い出した。


  
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伯父さんの山小屋と牛舎小屋。小さいけど何不自由なく生活できる。余生を送るときがきたら、こんな小さな小屋に住みたい。
牛舎小屋の中にはたっぷりのワラが積まれてたけど、ハイジのようにワラのベッドにして眠る勇気はでなかった。


  
  
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お決まりのカナパン。計量器なかったけど、なんとか感覚で水と小麦粉とイーストをブレンドできました。朝いちに食べるパンは小さいパンをたくさん焼く。15分で焼けるから、少し早起きするだけで朝から焼きたてが食べられる。


  
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抱っこや肩車をたまにせがむけど、カイト君にしては頑張ってたくさん歩いたと思う。
さいきんは、歌をうたうのにはまってて、歩くときはず〜っと歌ってた。
私も一緒に歌うと『ママ、ちがう』ってなぜかつっこまれる。


  

 
    
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カイトは煮えたぎってるソースをひっくり返して、火傷してしまった。小さな手に水ぶくれで腫れ上がってる。火傷したかと思えば今度は椅子から転げ落ちて、口の中が血まみれになってた。
なんだか、痛いことづくしのカイト君でした。でもなぜ痛いめにあったかなんて、すぐに忘れちゃう。
カイトはファイヤーが大好きで私たちは毎日、火を扱うから火傷の痛みだけは忘れて欲しくない。


  

     bellスイスのアルプスについて想うこと

  
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スイスアルプスはとても広大なので標高2500mのところにリゾート村もあったりしてそこにはロレックスやオメガなどの高級ブランドのショップやでかいスーパーマーケットもあってお肉やチーズならまだしもエビや魚も売ってたりする。標高2500mの山にまで来て『海老が食べたいなあ、ロレックスの時計でも買おうかなあ』なんて思いながら山でのリゾートを楽しむ人が世界にはたくさんいるらしい。
私も標高が高い場所に高級ブランドショップやスーパーマーケットが並んでるのを見るたびに、違和感を感じてしょうがない。スイスのアルプスにはリゾートアルプスとこの伯父さんの田舎のような放牧をやってる人たちだけの集落といろんなスタイルのアルプスがある。伯父さんの村にはレストランもパン屋さえなかった。買い物は下山するしかない。

そんなリゾートアルプスには皮肉にも富豪な中国人観光客が激増している。
スイスにはたくさんのチベット人亡命者が住んでいる。人々のフリーチベットの意識も広がっていて、アルプスでも町中でも頻繁にチベットの五色の旗を見かける。伯父さん、伯母さんを含め田舎の山の人たちもヒマラヤで起こってる事は他人事にできないと言っていた。

どうか富豪中国人達よ、スイスに観光に来た際にはアルプスで海老炒飯を食っても、ロレックスを買ってもいいから、この土地でたくさんのチベット人が手堅い保護を受けて生活してることも目に焼き付けて欲しい。

そんな話も伯父さんと伯母さんと語ったのでした。

山の伯父さん、自分で育てた牛と豚で近所の人たちと一緒にサラミやハムを手作りしてます。チーズも作ってます。ワインが大好きで、客が来たらどんどんワインを差し出してくる。
気性も少々、荒い。
体も手もごつごつしてて、話しててなんだか日本の荒海に出る漁師の人と話してるときと同じ感覚に陥りました。

    

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コメント

そうだね、富豪の中国人たちは知性も持ちあわせているだろうから、自国の問題に対し良識ある対応をしてもらいたいですね。

それにしてもこの小屋、すばらしい。
まわりに何も無い、いつの頃からか贅沢なことになっているように思えます。

日本の都市での生活は窮屈です、、、

投稿: taro- | 2009-11-22 18:36

てか、山すげーーー !!

でかーーー

最近紅葉の存在にも気付かないモロ都市生活を送っているので、この写真が異様に新鮮に見えたわ~不思議なかんじ

投稿: よっしー | 2009-11-25 01:47

たろうくんmoon3

太郎君の旅、オンラインで応援するからね!

今の中国に言論や思想の自由はなさそうだね。
というのも、60年代にアメリカで起こったベトナム反戦運動はすごいことだったと、今更ながら思います。
何十万人もの若者が反戦運動したんだよ、フリーチベットなる声は中国からは聴こえないよね?


よっし〜moon1

お正月に東京行くよ〜〜

絶対、会おうね。楽しみにしてるよ!


投稿: エキナセア | 2009-12-02 10:03

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